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ハイキング 中央本線成長日記 ←前半西沢渓谷→
山梨県

岩殿山〜稚児落し(後半)

2004.02.21(土)  初級向け  徒歩3時間35分  標高637m  駅発 眺望よし

前半より続く)

鎖場1-1 鎖場1-2 鎖場1-3
入口・下から見た
(クリックで拡大)
続きがあった
上から見た

最初の鎖場は、鎧岩を登る。

ちなみに、この鎖場につきあたる2分ほど前に、「第1岩場 上へ (裏道) 難路滑落注意」なる小さな道標が立つ、分かれ道を無視して進んできた。別の道(?)があるらしいが、そっちの方が難路らしい。・・・つまり、この鎖場を通る以外には道は無いという事。

見上げる鎖場は、見た目、それほど厳しくなさそうな・・・。ストックだけリュックにしまって、そのまま挑もうかと思ったけど、いざ、近寄ってみると、やっぱりカメラもしまわないと無理だった。ちょっと広いところへ戻ってリュックにカメラもしまって、出直し。

実際に登り始めてみると・・・、見た目よりも垂直に近い気がした。足をどこにかければ良いやら、迷う場所もあった・・・。しかし鎖は頼もしいし岩も、崩れたりする質のものではなく登山靴がちゃんと、ひっかかる岩だった。慎重にすすめれば確実に上がって行けた。 ・・・やれやれ、終わったか・・・と思うと、またすぐに続きがあった。今度はもっと垂直に近い印象の場所を登るっぽく見える。しかし、さっきと同じ事がいえる登りだった。全体的には距離もさほど長くなく、途中で停まって写真撮ったりしながらも、ものの5分くらいで無事登りきって、バンザイだった。

・・・しかし、上から覗いてみると、これ登ってきたのか。と、ちょっとびびる。・・・これ、下りろと言われたら・・・どうしましょう?(^^;)
(難所にある100選の滝のほとんどは、滝を見たら、来た道を戻らねばならないのを私は知っている。。。)

* 入門編:岩場。鎖場の歩き方。
 (本で読んだもので通行時に心がけた事を、忘れないために)

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「今、続けて二つの鎖場を通ったけど、今ので終わり?」

そんな会話をしながら、気持ちの良い尾根道を進めるが、やっぱり、そんな筈はなかった。次なる鎖場が、ものの3分後に現れた。山道が終わり、岩壁が見える。これが兜岩であろう。しかし・・・これは・・・

第二の鎖場
(拡大は説明入り)
鎖場2-1
鎖場2-2
同じ場所の写真。
ま・万一落ちたら・・・。と、ふと思う。
鎖場2-3
無事通過。上から

(これは落ちたらやばいぞ)

眺めながら・・・ハイキングを始めて、初めて身の危険を感じた。とりあえず鎖に手を添えつつ、ヨコ向きにつきあたりまで進み、そこからタテに登る構図である。

ちなみに、ここも直前に回り道(?)の道標があったが、そちらは現在通行不能と書いてあった。つまり、この鎖場も、避けて通る道は無いという事。これを登るか、戻ったらさっきの鎖場を下りるか、どっちか。しか無いのだ。いや、もう登るしかない。

いざ挑むと、鎖を掴みながら進むヨコ向けルートも片足分の広さしかない場所を通る。タテは、いざ登り始めると、妙に冷静な自分が居た。さっきの鎧岩と同じ、頼もしい鎖グリップの良い岩のお陰で、その場で危険は感じなかったが、目の前の壁と鎖を見ながら、(なんでこんな事やっているんだろう)と、ふと思った。子供二人家に置いてきているので、しくじる訳にはゆかぬと思った。。。

結局5分もかからずにクリアの、長くない鎖場であるが、無事通過して安堵のため息であった。ところで、ここは最初にも書いたけど、初級向けの鎖場である。主人に言わせると「楽しかった」と言う。「もし落ちたら・・・」などというのは、考えないものらしい。
・・・怖がりな作者は・・・初級向けな所で、下りも含めてもっと経験を積むべしという感じな鎖場デビューだった。。。

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また下り
今度は急な下り・・・。

この先は、「稚児落し」の道標に導かれて進む。

ホッとする間もなく、今度は急な下り道だった。特に危険は無い普通の下りの山道だったが、乾燥した土ホコリで靴は真っ白に・・・。そして、下りきったと思ったら、今度は急な登り道だ。けっこう角度あるぞ〜・・・。そしてようやく気付く。結局この辺全部、地形が急なんだし、岩場が多いんだし。。。(気付くの遅い)。

来た道の眺望
左の岩壁は鎧岩、右の山は岩殿山と思われる。

ある程度登りきったところで、左手から今歩いて来た方角への展望が開ける場所があり、感無量に眺める。

急な登り
登りも急なんだし

ひとしきり眺めた後で、元の山道に戻る。また登りだ。いちいち登りがきつい。

地図ではそろそろ天神山・浅利天神かと思うが、くたびれたので、鉄塔の足元で休憩を挟んだ。久しぶりに水分補給し、昼をまわっているのでルックチョコレートを口に含み、一休み。

鉄塔を後にするとすぐに小さな祠のある小広場がある。他には何も書いていないが、これが浅利天神であろう。久しぶりに富士山と再会する。12:30通過。●築坂峠〜浅利天神 50分

比較的歩きやすい道は、松が多くて松ぼっくりがたくさん落ちていて可愛い。が、倒木が目につくようになる。「松食い虫」の被害らしいが、深刻。。。

稚児落し
稚児落しの絶壁。(東端より)

浅利天神から10分くらいで、前方左手にU字型の絶壁を見下ろす事になるが、これが稚児落しだという事は、すぐに想像がついた。垂直高100mを越すという絶壁の東端到着である。西端に向けてちょっと登りだ。ずっと恐ろしい所を歩くのかと思っていたが、その心配は無かった(^^;
岩の上を歩くところでも、広い所を歩けるし、山中を進む部分もある。

稚児落しの地名のいわれは、昔、岩殿城主であった小山田信茂の妻が落城の際、ここまで逃げて来て観念して我が子を投げ、自らも身を投げた場所だそうで恐ろしい。

稚児落し
西端より東端側を見下ろす。 後ろには岩殿山。

稚児落しで一番高い場所の西端には12:54到着。ガイドブックには西端からの眺めが素晴らしいと書かれており、たしかに素晴らしいのだが、稚児落しそのものを写すなら東端から見上げる角度の方が迫力があったなぁと思った。東端からあんまり写真を撮らなかったので、失敗した!と思った。いずれにしても、広角レンズでも収まらない大きな眺めである。現地で目に焼き付けられたし。●浅利天神〜稚児落し西端 24分

またまた急な下り
急な下りで一気に

先を急ぐ。ここからは下山である。そしてまた、例によって、ホコリまみれの、急な下りである。松の倒木をいくつも見る。またぐ。急なので、あれよあれよと高度を下げるのがわかる。ほんの少しだが、岩がむき出しでちょっと怖い所もあったが、結局20分程度で下りの山道は終わった。民家の脇道を抜け、車道に出てきたのは13:27だった。●稚児落し西端〜車道出合 27分

真木温泉に向かうと、あと1時間くらいは歩く。お茶を飲み、チョコレートを口に入れ、ここで携帯で真木温泉に電話。ガイドブックに日帰り入浴は予約をと書いてあったのと、食事の可否の確認のために。・・・すると、日帰り入浴15:00で終わりだという(ガイドブックは16:00って書いてあるんだけど・・・)! 食事13:30までで今終わったところだという!しかも山の中の一軒屋なので、近くに食事できる施設は無いと・・・。が〜ん。。。

・・・今回は温泉は諦める事にした。13:35、車道を大月駅に向かって歩き始めた。駅までなら35分くらいの予定だ。駅前で何か食べて、早く帰って自宅の風呂だ!こんなに汚れた山登りは記憶に無い。早く風呂に入りたい。

単調な車道歩きだ。ところでガイドブックにはバス通りと書いてある。ここを走るなら「大月駅行き」だろうか?もし来るのなら、乗りたいものである。しかしこんな細い道バス通るのか?だいたいバス停一個も無いし・・・などと喋っていた時である。歩き始めて12分。「大月駅行き」のバスに抜かれた。え。乗せてほしい・・・。

バスを前方に見送ったほんの10m先に、浅利公民館前バス停があった。なんと一日4本の貴重なバスを逃したらしい。当日のバス停時刻表はこれ。しかもバス停にはこんな記述が。もしかして私たち、気付いて手を挙げれば乗れた?運行は富士急だった。訪問予定の方は、事前調査の価値あるかも。

この先、中央高速をくぐり、浅利橋で桂川を渡り、とぼとぼ歩いて大通りに出る。渡って右をとって歩道橋で線路を渡る。大月駅と、岩殿山が見える。そして昼食どころをさがしてやや遠回りしながら、大月駅前に到着したのは14:15だった。●車道出合〜大月駅 40分

うどん屋でビールで乾杯してようやく遅い昼食にありつき、15:03発の特急に座席を変更して大月駅をあとにして、16:30頃には東京着。余談だが、この日は自宅の狭い風呂でも極楽であったことは言うまでもない。

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●今回の教訓

1 .お弁当を忘れてはいけない。(を
2 .非常食にはチョコレートである。
3 .「岩殿山〜稚児落し」ルートは、ちと手強い。
4 .熊よけの鈴を買おう。(2回目。早く買いなさい。)

 

会計データ

大人一人 6220円
※ 今回はぜいたく特急往復。
※ 普通電車利用+弁当持参ならば 2900円。
  H16.3までなら、JRホリデー・パスが利用可能だったと後で知った。これなら 2300円。

(内訳)
電車代 御茶ノ水〜大月 片道 \1450(往復必要)
特急券 行き自由席 \910 帰り指定席\1410
昼食+ビール\1000 (弁当持参ならば、不要)

 

参考資料:るるぶ情報版 首都圏39 日帰りハイキング&温泉 首都圏版  '01〜02

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