2005.11.27(日) | 徒歩3時間40分 | 標高990m | 早戸大滝、雷滝ほか |
map 伝道から破線部分を歩いて早戸大滝へ。 帰りは 雷平まで戻り道+雷滝往復+雷平〜伝道へ戻り道。 |
早戸大滝は日本の滝100選の“難所の滝”の一つである。
…作者は1998年版 山と高原地図「丹沢」を持っている。伝道〜早戸大滝間は破線表示(登山道:難路)となっており、「水量の多いとき、丸木橋流失のおそれあり 伝道から早戸大滝まで約1時間30分」との印刷がある。(…ちなみに地図には、今回行った雷滝なんて書いてないし、雷平〜雷滝の道も書いてない。)
当時握っていた情報は「先人のつけたテープやリボンの目印を頼りに、川を何度も渡り返しながら道無き道をゆく」。…早戸大滝は神奈川県。我が家からは問題無しの日帰り半径…。しかし、自力では当面は無理だと諦めつつ、いつかは行ってやるぅと思い、この山と高原地図「丹沢」を買った。あれから7年。
2年半前、「野うさぎ.net」を介して、早戸大滝訪問経験のある友人が複数できて、早戸大滝は夢ではなくなった。しかし作者は昨年と今年、学業専念のためアウトドア活動をほとんど中断。お勉強中、滝友(大先輩)のあじゅさんが、「お勉強頑張ったらご褒美に早戸大滝に連れてってあげる」と言った。あじゅさんがぶらさげた“ニンジン”が功を奏して(?)作者は今年当面の目標達成♪あじゅさんも今年は学業で成果あり。今回は、2人にとっては“ご褒美オフ”。…しかし、あじゅさんにはもっとステキな目的も。11/26は、あじゅご夫妻結婚10周年。早戸大滝は奥様へのプレゼント。当日はすばらしい晴天に恵まれ、この季節にしては暖かく、風も無く穏やか、最高のお出かけ日和。
…で、一ヶ月前に11/27の日付は決まったものの、ここ10ヶ月ずっと勉強漬けだった作者は、もともと無い体力が落ちきっていた。この日のために「集中リハビリ」の予定を組んで3週連続のハイキングを歩き終えて、この日に挑んだのだった。
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この日は、あじゅさんのホームページで告示があって、たくさんの人が集まって、「雷滝コース@あじゅ隊長」、「丹沢山コース@あぶ隊長」、「沢突入コース@あっきー隊長」の3部隊編成のオフとなった。
各コースの参加者と簡単な報告は
記念写真のページに。
公共交通機関では全然遠いので車でのアプローチを検討されたし。北からは中央道 相模湖IC or 相模湖東出口から25kmくらい、南からは東名道 厚木ICから、35kmくらい。
問題のゲート |
道順:車道終点「伝道」までは、宮ヶ瀬湖の虹の大橋のちょい北から林道に入り約10km。ちなみに当日はこの林道通過に所要約25分。
林道は「魚止橋」までは比較的綺麗な舗装路だが、道幅狭く、くねくね曲がっているので、ペースの上がる道ではない。道中は紅葉が美しく、途中早戸川国際マス釣り場を左手に見おろす。
▼参考リンク…★早戸川国際マス釣り場 道順詳細あり。…ちょっと釣りも楽しそう(^^;
林道に入って5〜6km地点に問題のゲートがある。このゲートは今年初夏に閉鎖されていた。今回のオフの世話人の一人である金さんが事前に数回確認に現地に足を運んでくださっていまして(ありがとうございました)、このところは開放されている事が確認されている。(もしも閉鎖されていたら、ここから約5kmの舗装路も徒歩という事に。)
今回ゲートは無事車で通過、ゲートから2kmくらいで車中から右手に三日月橋の滝が見える。
三日月橋の滝から2kmほどで左手に旧丹沢観光センター、さらに0.6kmで舗装路終点「魚止橋」。大きな車・大切な普通車は「魚止橋」付近に停め歩き始めるのが無難。駐車スペースは無いので路上駐車。早朝にはほとんど車が居なかったが帰る頃にはけっこうたくさん車が停まっていた。魚止橋〜伝道間の約2kmの未舗装路は大きくU字を描いているが、徒歩だとショートカットが可能で20分程度らしい。
「伝道」写真。未舗装路もここで行き止まり。 |
魚止橋〜伝道間の約2kmの未舗装路は、普通車で入ると手強い。細くて固い地面は、ボコボコ。大きな落石が道端にいくつも転がっているし、しまいに、道路が山側からの土砂崩れで斜めに埋まっているのだが、その崩落の斜めの土砂の上をタイヤで踏み固めた道路上の斜めな“山”を3回も踏み越えて進む(想像を絶する)。仕舞に地面から固い岩が顔を出しているし、普通車には、底が痛いっ!痛々しい道程だった。(載せてくれたあじゅさんありがとう)(>_<) かくして我々は車で伝道まで到着。
伝道は写真を掲載するが見てのとおりの広さで奥行きは無く、転回スペース考えるとせいぜい6〜7台。早戸大滝案内板もさりげなくあるが、徒歩60分??…登山地図でさえ1時間30分と書いてあるのに、こんな気楽なイメージでいいのか?(←歩き終えた後あらためて眺めた感想)
07:59 伝道 右奥から歩き始め、すぐの分岐右へ。 直進している人が写っていますが、フェイントです。 |
最初の登りは、急。だけどみんなスタスタ行ってしまった。 …けど、こんな写真が撮れるんだから、 やっぱりけっこう急な登り。 |
08:12 登って下りて・・・小屋通過。 「雷平45分」の看板。この先はしばらく、 木橋を渡ったり尾根道歩きで 平坦。 |
尾根道では、左手遠方にいくつか、 支流の滝を遠望することができるので、チェック。 途中木橋も通る足元も注意。 |
08:24 ロープを掴みながら河原へ向け下りて行く。 |
08:27 最初の丸太橋。見た目ほどは怖くなかった。 |
登りにくい所にはちゃんとロープあり。 |
08:38 2本目の橋。 ぜんぜん平気で渡っている人が写っていますが、 この橋は見た目よりも 怖かった。ズリッと滑った(>_<) |
春、新緑の頃は雪解けで水量がある。滝は立派だが橋が流されている可能性が高い。足元は濡れるつもりの装備が安心らしい。夏、ヒルが出るらしい。秋、紅葉が一番良いのは11月上旬くらいかな?今年の紅葉は全国的に遅かったが、11月下旬の当日は紅葉はほとんど終わりだった。水量が少ないので、渡渉は楽だが滝はしょぼい(←?)らしい(←私はよかったぞ)。冬は雪に埋もれるそうで私は行きたくないけど凍った滝が拝めるらしい。
結論から言うと、道(というか歩けるところ)はあるし、水量の少ないこの季節の訪問であれば、作者のようなピヨな初心者でも、頼もしい男性陣に手を貸してもらいながら、トレッキングシューズだけで濡れずに行ってこられた。
しかし、コース随所には危険箇所(とはいえハシゴやロープがありアスレチック感覚でいける程度)あり。川を何度か渡るが、丸太橋は、状況により滑る。何箇所かは橋は無く、場所を選んで渡る。登山というほどではないが、全線にわたりアップダウンはちゃんとある(行きは登り、帰りは下り。高低差は伝道〜大滝で300mくらい。途中の雷滝への寄り道も高低差100mくらい。)。足元も歩きにくい所の方が多い。道標などが整備されていない事からも、いわゆる作者が普段歩いている初級向けとは明らかに状況が違う。ちなみに、先週歩いた明神ヶ岳(高低差719m)よりきつかった。よって、中級向けくらいかな。ただし道案内がいれば、の話である。(後述)
所要時間 @伝道→大滝 行き(登り)1時間35分、A帰り道の途中の寄り道・雷平→雷滝 行き(登り)20分で、それぞれ往復なのでB帰りの下りがあるので全部足すと徒歩正味3時間40分といったところ。
徒歩と休憩と食事と滝見も含めて、当日の伝道発着は、約5時間。
このコースは大雑把に言うと、「最初は山道を登り、尾根道を歩き、河原に下りて、あとは川を渡り返しながら川沿いを歩く。」である。
でも今回のコースは、もしまた「一人で行ってみろ」と言われても、作者は、無理(^^;
再訪の人達の話では、数年前よりも道ははっきりしており、目印もリボンも増えたとの事だが、私が(遅れるので)先頭になっちゃった時、岩場や河原…歩けば歩けちゃいそうな所は全方向にあって、…どれを歩けばいいの?(^^;)状態。そう、私は方向音痴。しかも足元も悪かったので、今回は必死で足元しか見ていなかったようである(^^;;)
リボン等の目印はたしかにたくさんあったが、無いところもある。歩ける場所はあるが、明確に道があるというわけでもない。もちろん整備された道標も無い。という事で、初めての訪問は、できる事ならある程度土地勘のある人と行く方が安全。
方向感覚の鋭い男性であれば、最初から単独行でも大丈夫らしい。男性であれば一度行けば次は問題ないという人が多いらしい。
・・・そんな訳で今回レポートは、コース詳細というよりは当日のレポート仕立て。
順番が前後しているが、話は本日朝の集合に戻る。
07:00に宮ヶ瀬湖畔無料駐車場集合…だったが、Kim+Soniのレンタカーは06:15頃に到着してしまって、お陰で6:30集合の「丹沢山コース」の面々とお目にかかる事ができてラッキー。続々人が集り、「丹沢山コース」 隊+「雷滝コース」の金さんとpokottonaさんは先発。
集合のPにはトイレも販売機も何も無いので、出発前に車で鳥居原ふれあい館までトイレを借りに一往復。集合したPから北へ、車なら、すぐ。車道右手に大きな駐車場(←早朝閉鎖)と公衆トイレ(←早朝も利用可能。綺麗。)がある。ここが最後のトイレ。
ちなみに気温2度。後発の「雷滝コース」本隊は車2台に分乗し、07:27頃Pを出発、07:54 伝道着。準備運動どころか屈伸一回も無しで07:59には歩き出し。最初は急な登りだと聞いていたけど、ほんとに急。けっこう急。…だと思うんだけど、みんなすたすた行ってしまった。…。うわーそんなペースで歩けないよーと早くも脱落。待ってもらう事に(--;)
歩き始めから割りとすぐに小さな小川を渡り、登りきった後は下りも交えて、小屋を過ぎ尾根道に、途中立ち止まって左手に滝を遠望しながら、そして河原へ向かってロープもある急下降。
出発から約30分で河原に出て、ここからは、お産したい鮭のようにひたすら上流を目指す。早速、最初の丸太橋…いかにも頼りなさそうな2本組。でもカニ歩きで難なく渡れてしまって、少し安心。
向こう岸を登って下りて、ほどなく2本目の丸太橋。さっきのよりも頑丈そうだし、布も巻いてあるのだけど、その見た目の安心感とは裏腹に、いざ渡ってみたらズリッとか、滑ったー。ひぇー。でもなんとか落ちないで渡れた。でも怖かったってば。
ちなみに後で聞いた話だと「丹沢山」隊は、誰か落ちたらしいし。…でも滑る橋は「朝の」この橋だけだった。(「帰りの」話は、あとで。)
(2へ続く)